アイスクライミング用ヘルメット・バイザ−(顔面保護)』
アイスクライミング時の氷塊や鋭利な小片から顔面、特に眼球
を保護する為に使用されていた、最も初期の用具はスキ−用の
ゴ−グルで、ヘルメットにバイザ−(シ−ルド)として取り付け利用
され出したのも、ほぼ同時期でアイデイアとしてはオ−トバイ用とし
て使われていたタイプのバイザ−が、可動式に動く物がヒントと、なって
いる。初期には過激なカヤック用として製造されたタイプも使用され
このタイプは、今現在も『グリベル』が製造しているが、タイプ的には強度
面の信頼性とは別に、クリア・シ−ルドと違って、視野が狭くなるなどの
理由と、入荷量そのものが殆ど無いのか日本国内で、このタイプを見る
事は無い。透明シ−ルド・タイプと違って、寒冷地で生じる暖息でシ−ルド
本体が曇る欠点は解決しているが、小さな氷欠片から眼球を保護する
機能には、少しばかり不安が残る。


最も初期に『アイスクライミング専用』バイザ−として世に出たのは
ドイツ『ROMER社』のクライミング・ヘルメットで、一時期この『ROMER』
のヘルメットは国内にも入荷していて、使用していた人達もいたようだが
80年代・以降は殆ど入荷していず、クライミング関係で、このメ−カ−の
製造品を見る事は殆ど無い。

バイザ−の可動システムが最も強度の弱い『シ−ルド・グラス』部分に
空けられた穴なので、お世辞にも使い勝手や安心感が持てるタイプでは
無いが、初期の『バイザ−付きヘルメット』としては最先端。

カヤック用の『グラディエ−タ−・タイプ』は針金や細い、鋼材を加工して
自作する事も容易だったので、幾つかのタイプを私も古いタイプの手持ち
のヘルメットを改造した経験を持っていて、アイス・クライミング時には使用
する機会は少なかったが『ハイドロ・スピ−ド』や『初期のキャニオニング』
には使っていた。
『グラディエ−タ−・タイプ?』の欠点は、アイス・クライミング現場での頭上
から落下する氷欠片の直撃は、緩和されるが最も弱くて、保護したい眼球
への氷の鋭利な欠片を、防げない事だ。

アイス・クライミング用のバイザ−に求められているのは、主に顔面への
ダメ−ジを防ぐ効果で、ヘルメット自体の強度とは違う。ただし、あまりに
薄いシ−ルド材質だと、現場までの運搬時に損傷してしまい、ある程度の
強度が要求される。

そういった意味で最も初期に国内で紹介され、市販された『グリベル製品』
は、強度面で満足いくものではなかった。
私が使用した感覚では、ヘルメット・サイドに固着さす接着面・付きのプラ
スチック・止め具からしてチャチで、シ−ルド自体も簡単に割れが入って
長期のクライミングに対応するタイプとは思えなかった。

そういった市販品への不満から、ペッツ社の強度のあるヘルメットに固定
金具を付けて、脱着が簡単に行えるようにして自作した『右・写真』の改造
品はオ−ト・バイのシ−ルドを選択して取り付けて、強度面でも満足できる
仕上げとなっている。可動範囲を大きくしてあり、視覚障害者メンバ−との
一般的な登山や通常の、乾いた岩場でも頻繁に貸し出して使用。

シ−ルド(バイザ−)をヘルメットに取り付けるのに(後付)複雑な他の器具
や取り付ける方法が、単純ではないタイプは実際の現場では、いたって
不便。そういった種類のモデルも、市販されているが現在ではペッツル社
シモン社から、実用的なモデルが発売されているので、購入するのは簡単

2006年・現在、私は『シモン』のヘルメットと付属バイザ−を愛用している

以前には『グリベル』の初期・単純な後付けシ−ルド・モデルを使用してい
たが、ヘルメット本体へのシ−ルドの取り付け部分は、接着式で固定部と
しては、あまりにもチャチで、シ−ルド自体も薄く強度面でもお世辞にも実用的とは言えなかった。実際、数回のアイスクライミング山行で破損。

割れた部分を補修して、その後も数回は使用していたがオプションとしての費用・対・価格としては、文句を言いたい種類の用具だった。

現在2007年・時点で使いたいと思えるのはPETZL社が新しく出している
ヘルメットと組み合わせるタイプ。
幾つかのメ−カ−が、それぞれのシステムでアイスクライミング対応の製品を出しているが、呼吸によるシ−ルド面の曇り、といった問題の完全解決が計られている製品は無い。グラディエ−タ−・タイプのみが、そういった問題点を解消している。
『アイスクライミング』等で、特に極低温化の氷の破片で、傷つく恐れの高い「顔面」特に『眼球』を保護する
バイザ−は、強風・雪煙が視界不良時にも、簡易ゴ−グル的な役割も果す。以前に、あったようなヘルメット
に「バイザ−」を取り付けるのに、特別な加工を購入者に要求するような製品は、論外だが、現在でも幾つ
か、そういった面倒な作業が必要とされる製品が販売されているので、「バイザ−」の取り付け方法や付属
品を新たに、購入しなくては成らないタイプには注意が必要。
アタッチメント(接続)が、簡単でいて、かつ使用状況で外れない、ガタツカナイ性能が保証されたタイプを選
ぶ必要がある。「バイザ−」本体の表面には、曇り止めコ−ティングと共に、耐磨耗・傷が付き難く処理された
素材が使われているかを、交換時の価格も含めてチエックが必要。消耗品であるが、ある程度の耐久性を
持っていないと、運搬・携帯時に形状的にもパッキングし難く、割れる・曲がる恐れが高いので注意が必要
以前には、価格と比例して「ヒドイ物」が市販品として流通していた。