プルタブを固めて造れないかと思ったほど、最初に見せられた『バッシ−類』の頼りない、金属片は単純な用具だった。

ボロボロに角も変形して、歪に曲がったアルミ独特の、白っぽい金属の小片から、徐々に洗練?されて、初期の一度・岩の『シワ』に叩き込むと、付属した細いスリングまで岩肌に食い込んで、損傷して果して体重に耐えれるのだろうかと心底・不安だった『ハンドメイド・タイプ』の、究極的なエイド・ギアも、シヨップで販売されるレベルまで改良されると、名称も最初の『バッシ−』や名前からも、不安感を感じた『マッシュ・ヘッド』から、少しは頼りになりそうに聞こえ出した『コパ−・ヘッド』に変った。

形状も、物理的に恐くて使えそうに無い『細引き並みのボロイ・スリング』から、工業製品ぽぃ?ちゃんとした『ワイヤ−』が付くようになり、この細いながらも少しは頼りになりそうな『ワイヤ−・ケ−ブル』の先端に固められた、金属塊や当時から普及していて、誰でも使い慣れていた『ワイヤ−・ストッパ−類』のワイヤ−同士を『カシメている金属部』と、全く同じ様に見える金属部を、単に1本のワイヤ−の先端に圧着固定したような形状の、小さな『用具』が極薄の『ナイフ・ブレ−ド』でも、跳ね返される岩の『シワモドキのライン』や、とても他の用具を受け付けない箇所で、強引かつ乱暴な方法ながらも、体重を預けられる『支点』となるのには、驚かされた。
旧タイプの軟鉄・薄刃ピトンよりも、毎回ながら完全・回収は困難で消耗も激しい
『フォレスト・タイプ』の使い方は、小型のストッパ−に似た使用も可能だった。コパ−ヘッドと同種の比較的・軟らかく<衝撃で金属が食い込む性質も似通っていて、一度・大きな加重を加えると、サイズも小さいことから回収は非常に困難だった。長時間、これを支点としてアブミに立ち込んで、無駄な時間を過ごした後にも、やはり同じ様に体重が掛かり過ぎて、食い込み角度によっては、回収不能になる恐れも強かった。

平板状のフォレスト・タイプは極力ハンマ−で叩かず、使うのがコツだったが、恐い場面では『コパ−・ヘッド』等と同様に軽く節理に沿って、ハンマ−で叩くのが普通の方法。

何本かを開拓ル−トで、残置してしまった。

初期の『コパ−・ヘッド』はアメリカのクライマ−は、単純な機械と工夫で自作した物を、使っていたと聞くが
『ワイヤ−に金属塊』を、圧着・固定さすのは、意外と簡単な作業なのだが、素人では必要な強度を保障する事はまず不可能なタイプの用具だったので、私は市販品しか使った経験が無い。

アメリカの古い『クライミング雑誌』には、『マッシュ・ヘッド』と言う名称で、ワイヤ−・チヨックの接合・金属塊
に似通った『小さな用具』も、紹介されていた。後に『コパ−・ヘッド』と、ほぼ同一・同種の『ギア』だと理解
したが、『ラ−プ』でさえ、使っていると言うクライマ−を、当時は周囲に見なかったし、実際に六甲の岩場で
実物を見れた訳でも、なかった。最初に用意して、実際の岩場で使ったのは、やはり長期・滞在『穂高』から
ゲレンデでの試用は、勿体無いと言う理由で一度も無く、ぶっつけ本番スタイル。

真下の仲間に、何度『頼むよ〜』と、叫んだ事か。意外と、効くな、こいつならば使えると思ったが、この見かけ、は頼りない『小さな金属片』に、全体重を預けて次ぎの『支点にボルト』を、設置するのは恐い。
次々に、ピトンやチヨックが使えるセクションの突破では、目前の課題と前進の為の方法に頭が、フル活動
で、精神的なバランスは集中力との競合?で、少しは恐怖感を押さえ込めるが、ボルト設置の為の「ドリリング作業」は、全く別の要素が邪魔をする。そういう訳で、浅目の穴に「フック」を使うと、次ぎの恐怖が倍加する。『ラ−プ』を使い始めて、やっと『岩を見る目』も養えて、『コパ−・ヘッド』等の、馬鹿げたギア類も使えた。
COPPERHEADS
最初に購入したのが『アメリカ・フォレスト社・製品』だっので、英文のカタログから、得られた情報の『チヨック』使用が、初期の使用方法で、叩かずに、しばらく使えたのでギア・コレクションに少し残った
(右・資料)は、AdvancedRockcraftから転用。
この方法は、実際のクライミングで役立った記憶を持つ。
ワイヤ−部分が、やたら長くて直接的な「エイドクライミング」で、身長のハンデイを感じている私には、その長過ぎるワイヤ−下部に、カラビナを介して「アブミ/エイダ−」を、取り付けて、立ち上がると、更に腹が立つ・・
初期に手に入れて、使った『フオレスト社製品』の『コパ−ヘッド』は、叩き込んでも金属塊が岩に密着する事は無かった、ひしゃげて変形はしたが、食い込むという感覚は記憶に無い。
実験的に数本、ハンマ−の犠牲に叩き潰したが、当時の物は材質が、軟らかくは無かったのかも知れない
付属していた訳では無かったが、同社の分厚いテキスト形式の「カタログ」でも、そういった使い方は明記されていなかった。こうやって使うと、誰も教えてはくれなかったし、断片情報は今から考えれば、かなり怪しかった頃なので、初期の『バッシ−・タイプ』と『コパ−ヘッド』を、混同していたのかも知れない?
1972年か73年、まだ伊丹空港から飛び出していなかった頃だ。貫野氏は、店に入って来た、フオレストの
この変種的な『用具』を、面白がっていた。まさか、数日後に私が、こいつに体重を預けて岩場で大騒ぎしているとは思わなかったらしい・・・

最近も、この馬鹿げた『小さな加重保持・用具』に、ぶら下がって1本ル−トを拓いた。豪雨の後の濁流が
滝の落ち口から豪快に落下すると『観音滝』と、呼ばれる、兵庫県下では天滝に次いで迫力・満天、登攀
意欲を、かきたててくれる『大滝』だ。いつもの様に、渇水期は我慢して待機、降雨量の少ない期間を耐えて
結局、希望していた水量になったのは『霙混じりの雨』が、降り出す季節になってしまったが、条件の希望は
適った。一人で、滝下で意識を集中して、、用意してきた最新の『カパ−&アルミ・ヘッド』をラッキング。
この時には、敗退は考えられなかったので充分に集中し、使い慣れた『ソロシステム』の動きも、順調・・
予想よりも、オッカナイ・この叩き潰し・岩面と<仲良くなってくれることを<頼むしか方法の無い?恐さを
克服するのには、最適な『用具』を予想外に活用した。久しぶりに使っても、以前よりも使い勝手は向上して
いると感じた。特に銅製品よりも、最新のアルミ・ヘッドに信頼感を抱いた。

残置は問題だと少し、考えていたが非常に良く、食い込んだ奴を数本、無理に引き剥がさずに残して来た。
多分?再登される事も、しばらく無いだろう・・・と、予測していたが、『ヤマケイ』に記録を公表したら、珍しく
クライマ−が、訪れてくれたらしい。2P目のレッジに残置したハンガ−に私の残したスリング以外が残って
いた。2006年の夏、今度はクライミング目的ではなくて『キャニオニング』関係で、4人で、この『大滝』を使ったトレ−ニングで、壁中を見渡せる機会があって、この時にも残置品を見た。
しかし、上部壁に痕跡は見受けられないし、挑戦者は存在しているようだが・・完登したクライマ−は、まだ
いないように感じる。残置の『コパ−ヘッド』は、コケに覆い隠されているみたいだった・・・
特殊な『用具』の、範疇に入り市販品の種類も少ない。
いつでも必要な時に、個数やサイズを簡単に購入できる種類の用具
でも無いので、最低限・必要な個数とサイズはシヨップで見つけた場合
には、購入しておいた方が良いかも知れない。
アメリカの専売・特許的な『クライミング・ギア』類と、思われているが
カシン(イタリア)製品にも、標準タイプならば良い物も多い。
『サ−クル・ヘッド』タイプに関しては、あまり多くの種類を見ないが
これから使えるクライマ−は増えて行きそうな予感はある。以前ならば
逆さ打ち、ナイフブレ−ドでは受け付けなかったポィントでも、このタイプ
の用具が『ボルト』の、残置数を減らす役割を担うだろう。