多くのクライマ−が知っている『カラビナ』の、開閉機構は一種類だけで『ゲ−トの開閉・方向』も、一方向
だけだと思われているが、普及品とは言えないが、一般的な「開閉システム」と、異なる『斜め』にゲ−トが開くタイプのカラビナも、存在している。(下・写真)の『カラビナ』も、そういった種類の製品の中では、数少ない流通品として、短い期間だけ日本国内でも購入できた『イタリア・コング社』製造カラビナ。

全く、同じ『開閉システム』を採用した、更にゲ−ト・オ−プン時の、内径部分が広いタイプの『カラビナ』は『フランス・シャルレ』からも『ビボレ−』の名称で市販されていた。開閉部が、斜めに開くため、一般的な形状のゲ−トよりも、同じ大きさの「カラビナ」ならば、ピトン類の収納・取出しが、楽に行なえる利点が現場でのクライミングで便利で、私は長年この『タイプのカラビナ』を、ピトン・ラックに、愛用している。

(下・写真)の、タイプは『カラビナ・マッシャ−』等の、レスキュ−・テクニックを使用した、各種ロ−プ・ワ−クで、非常に有効で使用頻度の高い「ロ−プ・スリング/7mm 1・7m」を、常時セットして携帯している
カラビナ・サイズに比べて、斜めゲ−ト・オ−プンの形状システムは、太いロ−プを無理なく取り付けられたり、幾つかの利点が在るので数個は持っていたい『カラビナ』だ。
『スクリュ−・ロック方式』と、一般に呼ばれている『安全環付きカラビナ』の、ゲ−ト部を回して『固定』させるシステム。ゲ−ト・バ−に螺旋ネジ山が、付けられていて『固定用の円筒形状の環・内部』に、ネジ山に合わされた、凹部が刻まれていて、回転方向により固定と解除が行なえる。カラピナに加重状態で『環』を、締めたり、砂や異物がネジ部に混入すると、回転が疎外されて、機能が働かなくなる事が弱点。

冬季に凍りついて、動かなくなる現象も起き易い。カラビナ類の、扱い方を良く知らない初心者や、機能が理解出来ていないクライマ−が、使用方法を間違って『環』を固着させて、開閉できなくなる事態に陥りやすい欠点もあった。間違いの、多くは開閉部を確認せずに、加重を加えることによる、固着現象。
フリ−クライミングでの、ロ−プ・クリップを予め容易に行なえるように、考案された『カラビナ用』の補助具
『クライミング用カラビナ』の基本的なデザィン・形状は半世紀を越えて
も、基本形と呼べる『O型?/オバ−ル・タイプ』と『変形D型』から、大きな変化は見られない。最も初期の完全なD型こそ姿を消しているが、基本形は21世紀に入っても、大きく変ってはいない。

開閉部の基本システムも『ゲ−ト・バ−内部にバネ』が、入っているか
『ケ−ト・バ−自体』を、バネ構造に変えたかの、違い程度しか変化は無くてもう少し、改良・工夫が生まれても良さそうに感じる。
最新の『モデル』だと、思われているゲ−ト・キヤッチ部の改良
俗に『キ−・ロック・システム』にしても、実際は50年以上も前に
『ピェ−ル・アラン考案』市場にも、出回っていたカラビナに採用
されているシステムで、基本的な部分に大きな違いは見られない。
カラビナの反転・防止に関しての技術的な解決策は専用・用具が使用
できる。私もクライミング・スク−ル&講習で、まだカラビナの安全な使用
方法が理解出来ていない、人にはスリングと組み合わせるカラビナには
この種の、間違いを予め『防止』する、専用の用具を組み合わせて使う事
が多い。

最近は『フィクス社・製品』から、柔軟なゴムで簡単にカラビナに付属させて使える『専用品』が、安価に発売されているので、それを利用する事が多い。
『一世風靡』軽量化と言う目的に、最も初期に成功した軽合金カラビナの、代表モデル『サレワ』から発売された『ホ−ロ−/中空カラビナ』当時としては、画期的なカラビナとして愛用者は多い。私も20年間は愛用していた。特に冬季クライミングでの、使用で扱い易く好評だった。
日本では、軽合金タイプが主に購入・使用されていたが製品には、より強度のあるスチ−ル・モデルも
販売されていて、当時の基準としては、かなりの高強度を有していた。
クライミング・ギアの種類も少なく、使っている『用具の量』も少なかった
頃には、カラビナ自体を色分け、する必要性は少なく、個人単位で好み
の色に着色して、カラビナを使っているクライマ−は少数。

『赤いカラビナ』と聞いて、意味することが判る方は穂高通であり。
かなりのクライミング歴を、お持ちの方だろう。

現在では、フリ−・エイドを問わず大量で、かつ多種類の『クライミング』
専用の各種・用具をクライマ−が使用するので『カラビナ』にも必要な
色分けが、施されているのは非常に便利だ。
メ−カ−にも、よるが「カム・ディバイス」専用に、数種類の色分けが施
された「カラビナ」も、最近では販売されている。
私が『六甲山の岩場』で、クライミングを始めた頃には、知識としては
ジュラルミン等の『軽合金・製カラビナ』の、存在は知ってはいたが、まだ
使えるまでの身分?では、なくて鉄製の変形D型カラビナを、多くの先輩達
が、使っていた頃で高価な、海外・輸入物に手は出せなかった。

最新の軽合金製品「カラビナ」を持っている。クライマ−を、とても羨ましく
見ていた。鉄製カラビナを30枚ほど、肩から下げているのは苦痛で他の
用具も、重かった。徐々に買い足しながら、カラビナの重さから開放された
のは、高校生になってから。現在では、時たま終了点の残置カラビナとして
これらの『鉄製環付きカラビナ』を、見る機会があるが腐食には弱く強度面
でも不安のある喪のが多く、注意する必要がある。
(下・写真)の上段、左端のカラビナは当時としては、信じられない高強度を持っていた『クロム・バナジウム鋼材・crrom−vanadium』を採用した特殊カラビナ。強度は凄いが、鉄カラビナなので重く、そして非常に高価だったので、買い足す事は適わなかった。二つ目が、初期のスチ−ル製品としては、もっとも小型の物、これを随分と使用していた。
『輸入・海外製品』を、完全に模倣・真似て日本国産・品が続々と製造・販売されていた。どれも、完全な海外製品のコピ−製品で、オリジナル的な部分を見る事は出来ない。中には、かなり粗悪な製品も混じっていた。
今・現在ならば『製造物・責任』消費者・保護で訴えられても、おかしくない、そんな用具も販売されていた。
『冬季クライミング・寒冷地・専用カラビナ』としても考案されて一時期は、なるほどと感じてしまった・・・
初期の『樹脂系・コ−ティング・モデル』表面・塗装が剥がれやすくて、実際にはロ−プとの摩擦抵抗が増加するなどの欠点もあり、初期モデルの登場・以降このタイプのカラビナが、改良・進化して発売される事は無かった。これ以降は、樹脂系のコ−ティング・カラビナは見なくなりだした。
日本国産。三角形の特殊な形状カラビナは、まだハ−ネスが『胸』もしくは、胸用を無理にシット・ハ−ネスとして使用していた国産の『安全ベルト』普及期に、ベルトに付けられた金属・金具にロ−プを結ぶ為に考案・製作された『安全ベルト/ハ−ネス専用・カラビナ』力学的に、正解だったが実際の使用現場・クライミング時に、その機能が正しく発揮出来ない組み合わせだった。

鉄(スチ−ル製)カラビナは、現在でも製造・発売されているモデルと、全く同じ物だ。
初期の国産・軽合金カラビナの中には、粗悪品が存在していてゲ−ト・キヤッチ部の加工が雑で、製造者が、クライミングを理解していなかったのか、知っては、いたが営利に走ったのか、指を切る凶器なみのカラビナも本当に、市販品の中には混じっていた。私も、被害者の一人だ。
構造的な欠陥も多くて、簡単に破損する物もあって危険な環境だった、と思う。私は、この当時に10個は実際のクライミング時に、カラビナの破損を現場で見ている。
ドメゾン考案の大型・少し他のカラビナと違った、安全機能を加えたモデル。この頃のカラビナとしては珍しいデザィン上の工夫と、カラ−リングを施した新種のカラビナ。普及はしなかった。
『ゲ−ト・バ−が斜めに開閉するタイプ/シャルレ・ビボレ−』最近は入手が困難だ
半世紀も前から、実際のクライミングで使われていた『オ−ストリア・スチュバイ』『イタリア製品』の古典的なレアモノとの、呼んで良いだろう『カラピナ』現在では、入手は非常に難しく『アンティ−ク』と呼べる。

(左端)STUBAIの『マロワ型の原形タイプ』(真ん中)ASUMの『CHROM−VANADIUM鋼』を使用した
強度が「3400kg」と、表示されている驚くべき「カラビナ」これが、何年前に造られていたのかを、考えると現在『市販のカラビナ』の、強度に関しては一体・どれほどの発展・進歩があったのかと、疑問さえ感じてしまう。(右端)初期の鉄製カラビナの中でも、改良・進歩した小型なタイプで、現代的なカラビナの元祖モデル。『ドイツ・オ−ストリア』から、誕生した初期の『カラビナ』デザィンは今から見ても、美しい。
初期の『アナダイズド加工』が、施され出した頃の輸入品『イタリア』
鉄製(スチ−ル)カラビナには、現在でも市販品を見るが、現代的な軽合金カラビナとしては、珍しくなって来た『D型』は、欧州では今現在も使われていて、ごく最近の新型・発売されたモデルにも類似品がある。
日本で、この形状の『カラビナ』を、使用しているクライマ−は、まず見ない。
『KEY LOCK SYSTEM』への、カラビナ・ゲ−トの進展・経過
冬季のソロ・クライミングの為に、この『サレワの中空カラビナ』を50個ほと買い集めた。
厳しいム−ブが続く『フリ−クライミング』での、素早く確実な『カラビナへのロ−プ・クリップ性能』を追求した新しい、デザィンの『カラビナ』が1990年代から続々と誕生した。『フィン』と呼ばれる、カラビナ本体を軽く指で押さえ込む、機能を進化させた『クリッピング向上』を主眼に開発された『ブラックダイヤモンド社』の新型カラビナは、やや大き目で発売後・普及以前に次ぎの『改良タイプ』に移行して、現在では製造されていない。(基本・機能は後継・製品に継承された)
『ワイヤ−ゲ−ト』以外の、一般的に市販されている多くの『カラビナ』の、開閉・機能はゲ−ト・バ−内部に(下・写真)の板バネとコイル状スプリングが、組み合わされている物が多い。
『カラビナの破損』ケ−スでも、比較的それほど大きな衝撃加重でなくても破損する箇所。
『安全環カラビナ』を使用していても、制動方向のロ−プの流れる
向きや、他の危惧との接触・緩衝で『安全環』が、外れる可能性
は、在り得る。実際に、そういった実例が各地で起こり、事故者や
死者も存在している。
特に『スクリュ−・ゲ−ト・ロック方式』の、安全環・付きカラビナでは
この種の『現象が引き起こされやすい』固定・方向に回すスクリュ−
ロックの『環』が、ロ−プの動く方向と合致していれば不意に固定部
が、開放・開く事は在り得ないが、逆方向に間違って使用すると
簡単に『安全環』は、機能しなくなる恐れがある。
こういった場合に、ロ−プがカラビナに接触し、体重程度の力が作用
すると、いとも簡単にロ−プが『カラビナ』から外れてしまう。
理解し難い場合は、単純に実験してみるのが良い。
環付きカラビをも2個、手に持って捻って『知恵の輪・状態』でも簡単
にカラビナ同士が、外れる現象と共に、クライマ−ならば一度は実際
の現象を自分の目で、確認しておくのは大切な経験だと思う。
単純な『スクリュ−・ロック』の、締め忘れ防止
を防げて、使い易い『自動・固定システム』の
『回転・開放、自動回転・固定』とも、呼べる新
しい『ロック機能のカラビナ』も、欠点は同じで
ロ−プとの緩衝・接触による危険は完全には
払拭できなかった。そういった『危険』の回避
に役立つ、第3機能の『安全環カラビナ』として
登場したのが『2重ロック・機能』だ。
初期の『タイプ』は、カラビナ本体から大きく、でっぱり過ぎる大きさの『環』形状でスム−ズに、片手で取り扱うのには適していなかった『物』も、存在していたが現在では通常の『安全環』と、外見上からも同程度の大きさに改良されている。
『レスキュ−』専用品や『パラパント用』には、このタイプの『セ−フテイ・ロック機能カラビナ』は使用されていない。主に『クライミング・ジャンル』の、フリ−クライミングでの使用者に向いたタイプが、製造されて市販されている事が多い。代表例は『最強度・耐久性のあるBD』の、初期モデルだが重量的な不満から、普及しなかった。
英国の『DMM』や、オ−ストリアの『スチュバイ』と共にカラビナ・ゲ−ト・バ−を覆い隠す環状ロックを採用したタイプが最も、普及している。自動ロック・システムとして現在、幾つものタイプが発売されているが、中には内蔵スプリングに欠陥のある『製品』も登場して、しばらくは市販品として流通していた。せっかくの新機能も製品として、価格に見合った製品でなければ良くない。
クライミングは個人で『安全を確保』し、他者に危険を及ぼさない『遊び』と言うのが、暗黙の『基本ル−ル』だが残置された、中間プロテクションから終了点の『アンカ-』まで、経年劣化や衝撃による、強度低下は中々、充分に全ての使用者・クライマ−が理解している訳ではない。特に、使用頻度が高くて、トップロ−プとクライマ−の下降後の『ロ−プ回収・時』の、引き抜き行為は『アンカ−に使用している、残オカラビナやスチ−ル・リング』を磨耗・消耗させている。特に雨中・降雨後にはロ−プに付着した土砂の細かな、粒が『ヤスリ』並みに、これらの金属を削る事を、理解しているクライマ−は少ないと思える。
各社・様々に、自社のオリジナリティを宣伝し、広告・広報に
独自性を主張したいので、クライミング用具の説明では幾つも
関連・情報の説明が必要になり、一つの用具の機能や性格を
解説・説明するのに、異なる『名称』が使用される。

各国・固有の『用具・名称』は、語学的な差異だが共通的な
普及・名称が必ずしも『英語・表記』とは限らない。
クライミング系のガイドは必要性に迫られて、クライミング用具
と、技術名称を『英語と独語』『仏語と米国風イングリッシュ』で
それぞれに、説明できる者が多い。
『歴史的な発展・経緯』から、それぞれの『用語』には、関連性が
多く。技術の理解には、必要最小限の知識が要求される。

『カラビナ』は、数量的にクライミング関係で最も大量に、かつ
多種類が、様々に変化して市販され、使用されている『基本用具』
なので、機能面での理解に、一定の名称・統一が便利なのだが
『特許』や、独自・機能の問題から、全ての統一・名称は無理だ。

(上・写真)変形D型からの、新化タイプ。
カ−ブド・ゲ−トと呼ばれる事が多い。他に、ベント・ゲ−ト
や、メ−カ−独自の名称も使用される。
『カラビナ』本来の強度を保つ為にも『反転・防止』に、関しての
工夫は、過去から多くのカラビナで考えられて来た。これが一番
安全だと言う『決定タイプ』は、今現在も登場していないが、改良
面で、一定の機能が『安全使用・時に役立つ』タイプのカラビナは
多数・市販されている。
カラビナ本体に、付属・後付けして『反転防止』機能を付け足す
補助的な『固定具』は、各社から様々な製品が提供されているが
金属バ−・タイプも、ゴム輪タイプの物も、確実性と強度面での不足
や不満を、私は感じている。

『カラビナ自体』に、そういった機能を最初から工夫しているタイプも
一時期、幾つかのメ−カ−が様々なタイプを、考案・製造して市販品
として出回っていたが、過度に重量が増えたただけで、機能面で
満足いく製品で、なかったり、デザィン上の失敗作もあったりと広く
機能性と『安全性』が、多くのクライマ−に理解・評価されて、普及する
までの『モデル』は、残念ながら登場していない。
現在、クライマ−が使用している『カラビナ』はクライミング用具として、最初から存在していた訳ではなく、大航海・時代からの、伝統を受け継いだ『近代・航海』船舶・関係からの流用品や、建築・関係での『現場』で、作業者の安全を守ったり、重量物の運搬や牽引時の、固定具として機能的な『用具』として、発展し出した物から『登山・クライミング』へと、利用が進み後に『クライミング専用・用具』として、独自に開発・生産が開始された。
クライミングの初期に、使用されていた『物』は鉄製で作り出された、単純な環状(O型)カラビナで、完全な楕円形タイプに進化したのは、英国での製造からだと考えられる。
現在『クライミング』で、使用される殆どの『カラビナ』形状は、基本形のD型から、徐々に工夫が加えられて必要な『最高強度を有した』変形D型と、一般に呼ばれている「形状」の物だ。

力学的に『縦方向』の使用で、最大の強度を発揮するのがカラビナの特徴であり、『横方向』の衝撃にクライミング時の『安全を保障』した物は、基本的に販売されていない。

船舶や建築関係などの現場で、特殊な使用目的で使われているタイプを『クライミング』で、使用することは殆ど無く、軍事・関係者や一部の山岳レスキュ−でスチ−ル(鉄製)カラビナが現在でも、使用されているが、一般的な『クライミング・ジャンル』で、そういった特殊な『カラビナ』を必要とする場面や、利用する機会は殆ど無いのが現実

『カラビナの材質』は、一部に鉄製品が存在しているが、基本的に一般のクライミングで使われる『カラビナ』には、高強度のアルミ合金が使用されていて、ジクラル・クロムモブリデン等にブロンズ合金の配合などの複雑な、金属組成も採用されていて、宇宙工学からの恩恵も受けて『遊びの用具』としては、素材面では最も進化した『工業製品』を使用できる、環境を私達は受けているようだ。

クライミング用具には、必然的に絶えず『より安全』が求められてい
て、『安全性の追求』が、確実な方向性として各種『用具』の発展・新化を刺激して、より良い使い易く、軽量化も求められ続けているが
『進歩・発展』が、一方向に向き過ぎると『軽量で使い易い』要望が
販売の基本姿勢と重なって『基本の安全』から、軸方向が外れる
危険性は秘めている。ガス機器は、私の子供時代には「ガス中毒」
や「ガス爆発」の、危険性が絶えず注意されていて、生活圏での
実際の被害例も見知っていたが、いつの間にか『都市ガス』の危険
を聞く機会は失われた。そういった時代背景からか、ガス器具や
湯沸し器・暖房器具の『欠陥・商品』使用者の危険度の理解の、不足も重なって、年間の『ガス器具が原因の死者数』は、驚くべき人数だ。クライミング用具にも、同じ事が言えると思う。
『企業の収益は人命よりも優先』クライミング・ギアの製造メ−カ−や、販売関係者が故意に、欠陥を隠さないと言う保障は、現在では存在しない。在り得ないと認識するのが、常識と言ったものだろう。

広報に登場しているクライマ-自身が、知らずに犯罪的な販売戦略に加担する、可能性だって在り得る話だ。
そして、明らかに『不備・欠陥』から、引き起こされた事故が、生じた場合でも『辺境のクライミング現場』での、事故・原因をクライマ−が、法律的に立証・証明できるかも疑問だ。
『クライマ−はモルモットでは、無い』と『岩雪』で、記述された文章は、多分40年ほども前の事だろう。
今現在も、同じ事が言えない、理由は見当たらない。

使用者の側にも、問題は残っている。要求する機能と、使用環境の差異を正確に理解していない、使用者の間違いは、使用方法に関しての無知・無理解も加えて、各種『クライミング用具』との、関係・増加で、以前よりも危険は、増加しているかも知れない。
軽量化・コンパクト性能を希望し、要求しているのは使用者クライマ−自身で、要求した『用具としての、カラビナ』も、軽量化を追及し過ぎると『耐久・強度』に問題や、使用範囲が減少する場合も在り得る筈だ。
そういった、現実の『事例』は報告されている筈だが、注意を向けるクライマ−は、少な過ぎる。

フリ−クライミングでの、利用が一般的となり、普及している『ル−トに設置』した、クイック・ドロ−・スリングと
カラビナの使用も、前提としての『安全性』と、本当に合致しているのかは疑問だ。

そして、フリ−クライミングの普及と前後しての『クリップ性能の向上』を、目指した最新の『カラビナ』では、過度にロ−プ・クリップの便利さを追求し、一方向性の機能を要求した結果、クライミング現場で『カラビナからロ−プが、外れる』事故も引き起こしている。正しい、使い方を知らなかったとか、カラビナの向きを間違えたと言う基本の失敗が原因だが、事故が起きてからの『解説・説明』は、意味を成さない。広報的な部分で、責任が問えないのか、使用・条件と購入者への、使用方法の徹底・注意や、指導の問題。それぞれに『自由・第一・主義』の、現在の販売・購入現場の現実からは、不可能と思われる部分は、確かに多いが『クライミング』の危険性に関しての、注意・項目に関しては、問題が放置されていると感じてしまう。
Oval Carabiner 『オバ−ル・カラビナ』
多用途に使える、O型カラビナは1949年に『ラフイ・ペダイン』
により考案・開発され、アメリカでのクライミングで長く使用され
続けている。強度面での優劣から、欧州ではD型から変形D型
がカラビナの形状としては、一般的になりO型の改良や工夫した、新しいモデルが登場していなかった、期間もアメリカでは基本形の『シュィナ−ド』や『CMI』『SMC』等から、継続的に新しい材質デザィンの工夫も加えられた『O型/オバ−ル』カラビナは作り続けられていた。
『オ−バル・カラビナ』は、上下・左右、対称型なので、数個を組み合わせた『カラビナ制動による、懸垂下降』に使用するのに最も適していた事から、下降『専用・用具』が普及していなかった頃の、アメリカのクライマ−は好んで使用していたらしい。私も、国産の『ヒラリカン』が広く、普及して使用者が多かった頃に、天邪鬼なので良く、このO型カラビナを4個・組み合わせた、懸垂下降を使っていた。70年代から80年代、後半まではクライマ−の墜落・衝撃による、ゲ−ト・オ−プン時の強度低下と、カラビナが開いてしまう『ウイップ・ラッシュ現象』は、殆どのクライマ−が、知りえていない知識だったが、初期の『シュィナ−ド・オリジナルのO型カラビナ』は、この危険が少ないタイプのカラビナだった事を、かなり後から知った。
『Quicksilver Carabiner/クイック・シルバ−・カラビナ』
『シュィナ−ド・オリジナル』の、代表的なカラビナとして知られ
ている『クイック・シルバ−』は、(水銀の意)で古代ロ−マの
旅人の守り神、メリクリウス(同じく水銀の意味)から命名され
ている。
カラビナの材質説明では、一般的に単純に『ジュラルミン』や『軽合金』の名称が使われている。クライマ−ならば最も使用頻度も高く、知っている筈の『カラビナ』自体の材質に関して、実際は多くの使用者(クライマ−)は、重要な部分は何も知らない様に思える。
販売側からの、詳しい『説明』特に製造段階と製品としての出荷前の『強度テスト・確認』に、関しての情報も同じ様に、あまり詳しくは説明されていない。僅かに、ロット数の何割に『強度テスト』程度の記述や『UIAA』『CE』『EN』等の、承認品の説明文が書かれていたりするが、基本的に『CE』等は、公的に認められている生産者・責任に関する『品質証明』を、保証した認可書の意味ではない。
『不二家』の不衛生・極まりなかった洋菓子・工場の例を見るまでも無く『ISO9000認定』は、クライミング用具の製造・企業の『安全・説明と保障』としては、確実でもなければ信頼に足る『認証』でも、無さそうに思えて来た。『落ちながら上達』する事が、広く認められ普及している『スポ−ツ・クライミング』での用具に関しての『基本的な危険・認識』に、欠落している部分はカラビナも使用方法や、適切な使用方法を知らないと、破損・壊れる・そういった常識を、普及させていない事だと思われる。

70年代、以前に本格的なロッククライミングを山で行っていたクライマ−ならば、限定されたクライミング用具の安全基準に関して、今よりも遙かに高い不安定・不安感を抱いていて、高価な用具の取扱い一つとしてもかなり注意深かった。カラビナも絶対的に安全な用具として、使用したりしていなかったと思われる。
少なくとも、私と仲間には今現在の様な気楽に墜落でカラビナに、過度の衝撃を加えるなどと言う事は想像
さえしていなかった。
一つには『安全基準』そのものが、用具に大きく作用されると言うよりも、クライマ−の体験・経験と技術が優先していた精神的な部分が大きかったからだが、カラビナもハ−ネスも不安感を抱いて使う用具だと言う理由も存在していた。
実際、私と仲間が佐内氏のアジティ−ト文に影響を受けて、明星山・南壁からフランケへ継続クライミングに
挑戦した時にも、パ−トナ−は貴重なロ−プの長さを犠牲にしても、ハ−ネスに結んだだけでは安心できず
当時の岩雪・情報とかを信用してか、ハ−ネスの上から念の為にロ−プを一重・身体に回して結んでいた。
それほど、当時はハ−ネス一つとしても、使用には最悪の状況を予測すると、安心しては使えなかったのだあの三角形の『ハ−ネス専用の鉄カラビナ』にしても、使っていると安心できなかったものだ。
以前はカラビナの多くが欧州各国で製造された物が日本国内
で使用されていたが、80年代からはアメリカ製品の使用者も激増している。アメリカで製造された各種『ギア類』にはミリタリ−・スペックと称される、安全に関しての規格基準が存在していて
一般的には『ミル・スペック』として日本の『JIS』の様な基準として使用者に利用されている。
この基準は軍事大国、軍需工業製品が国策としても民間人の
伝統的な個人防衛・意識の強いアメリカならではの規格基準とし
ても一定の信頼に足るシステムとして信用できるが、所詮は商業的基準の範疇なので、実際の製品の安全性を全て保障するものと考えない方が良いのは当たり前だ。
軍需関係という辺りから、基本的に怪しいのだから。
基本的なカラビナの構造で、長年に渡って改良が望まれながら
中々、解決されない開閉部のゲ−ト固定ピンの突起の存在が
面取り程度しか、機械的な解決が施されていないのは問題。
世界で最初に『中空』構造のカラビナを発表したのは独サレワ社で、現在では類似したタイプのカラビナを見る機会は殆どなくなったが、一時期は冬季クライミングを基本とした活動では、誰もが欲しかった用具の筆頭。欧州アルプス厳冬期・北壁でのソロ活動を精力的に挑戦し達成した、故・長谷川恒夫氏が愛用し、様々な形で紹介した事により愛用者は多かった。1970年代、後半時期から80年代の前半木までは他社『シュィナ−ド』『カジタ』等からも、同一構造の中空カラビナが発売されていたが、某社のサレワ・モデルは構造的な欠陥か、材質面で致命的な問題があったのか、使用中の破断が続いて姿を消した。軽量化の初期タイプとして価値は高い。
フリ−クライミングの普及・大衆化の時代を迎えて『カラビナ』を含めた各種クライミング用具の安全性に関する情報と知識を得られる『場と機会』は、飛躍的に拡大・向上しているのに不思議な事に80年代、以前の様な基礎的な知識や技術の欠落と見られる重大な『用具使用の間違い、事故』は多発化・傾向である。
予測、想像されるアクシデントは必ず起こり得る。そういった近代的な安全意識は重要で、安全性の方ばかりが過大に、そして無闇に広報・宣伝されて本来は絶対的に知らせなければならないようなクライミングに付随する『不確定要素と危険』を、商業的にクライミングを利用している側の人達は、伝達の労力を怠っているようだ。用具の製造・販売側を見てもカラビナ一つをとって見ても、製造国から入荷・販売される各種カラビナに専用のデ−タ−が、日本語訳で付属している物は不思議なほどに少ない。

工業生産・大量生産後に販売される『商品としてのカラビナ』と言う、部分を忘れてはならない。
『間違った使い方も含めて、時としてクライマ−の注意義務でしかカラビナの使用時の安全は保障されない』
カラビナは基本的に破断・壊れる用具なのだ。
より軽く、扱い易く価格を低く抑えた『カラビナ』を求めるが故に、新たなモデル・タイプのカラビナが誕生する
ごとに、新たな実証例の少ない、未知の『危険性』が生まれる。
材質の改造やカラビナの構造的な改良が進展する為には、基本的なカラビナ素材の必要性が生じ様々な
製造方法の改良や、新たなデザイン上の発展が進んでいるが基本鋼材・材質の安全性という部分には大きな不安が残ってしまう、超合金・軍事用や航空産業はては宇宙工学の産物と宣伝文句を並べられても所詮
大企業からクライミング用具の、製造者に受け渡される過程で何が起こるのか闇の中だ。
『大企業』特に、軍需産業・配列の企業から本当に信頼に足る素材が廻って来るのか。
現代の『フリ−クライミング』では、壁側の支点にカラビナを
セットする場合が多いので『クイック・ドロ−』の片側カラビナ
の反転を防ぐ為に、ゴム製品の固定具を使用するクライマ−
が多い。しかし、自家製タイプの危ない『ハンガ−』や、ハンマ−チエックを繰り返されて、変形してしまった古い残置ピトン類に対して使用する場合には、カラビナを反転させたい場合に固定具が、邪魔になる場合もあるのを知っておくべきだ。