西宮で被災する2年前に、それまでの数年間いろいろな意味で縁が深まっていた『東京女子美術大学WV部』に私が、所有していた古い液体燃料系の『スト−ブ』を、まとめて寄贈した。自宅が、かなり狭くなって来ていたという理由が一つと、使う機会も殆ど無い『団体装備的』な、火器類をコレクションとして保管しているのは、勿体無くクラブで活用出来る仲間達に、これからも利用し続けて欲しいという思いからだった。梱包して送る時には、少しばかり、これらの用具に、まつわる記憶が甦って寂しい感覚を覚えたが、殆ど自分では使う機会もなくなっていた頃なので、惜しいという気持ちは湧かなかった。
『女子美WV部』に、寄贈したスト−ブ類には、20年間ほど愛用していた『ホエ−ブス』や、真鍮本来の輝きが、完全に消えてしまった、かなり古い時期に入手した『スベアやオプテイマス』のケロシン(石油)を燃料に使う、少しばかり骨董品に近いような、部品の入手も今は困難になった用具も含んでいた。
冬季のソロ・クライミングで穂高にも持ち上げて、愛用していた『GIスト−ブ』や同じコ−ルマン社・製品のタンク容量が、他の製品に比べて大きくて個人的に気にいっていたガソリン・コンロ(スト−ブ)や、暖房用の付属品も、この時に処分した。
故・長谷川氏に薦められて、使い始めた『オプテイマス8R』と『スベア123』は、それぞれ東京の友人に、譲り。まだ残して置きたいと感じた、同型を2個だけ、まだ自宅の棚に、ある意味『観賞品・記憶・想い出品』として残している。
『ガソリン・ケロシン(石油)『液体燃料系スト−ブ』コレクションは止めた用具類
90年代の中頃から、主に冬季の山行で私が実際に使用しているのは、(下・資料写真)の、数種類のガソリン・スト−ブ類で、メインは3種類のモデルの中から愛用し続けている『MSR』製品だ。金属トランク型・収納ボックスに収まる、小型のガソリン・バ−ナ−も、数年前待てはバイク・ツ−リングで愛用していたが、最近は頻繁に使用する機会が減ってしまった。メインとは別に、予備的に利用するのに便利ではある。
8Rと全く同型の『オプテイマス』にも、別売の加圧ポンプを使用していた。S123は、40年間で3台の使用体験と、強い思い入れや、懐かしいビバ−クの夜の想い出が多い。数台のも残したコ−ルマン・製品は今も現役で、時々は使用する機会がある。
プレミアム物の、スコットランド製の『ケロシン・スト−ブ』は、あの横尾の暴行事件で屏風岩に回収に戻る機会を失ってしまい、二度と私の手元には戻らなかった。山のヤクザ、暴力団まがいのクライミング・クラブ『グル−プ・ド・ロック』は、上手に司法の裁きも、すり抜けて山の世界で活動していたらしい。彼らに、こういった火器の温かみを、山で感じる感性は無いだろうが、彼らの暴挙・暴行事件の後で、警官がたどり着く前に、見舞い?カ、何かで声を、かけて来たのが看護婦らしいというのは、一種の驚きを通り越して、未だに信じられない。
自家製の『岩壁使用のビバ−ク・クッカー』に、組み合わせるために風防やゴトク等を取り外して、徹底的に軽量化を目的に通常は、必要な燃焼・反射板もクッカ−の窪み、に特別に取り付けて使用していた『スベア123』と『オプテイマス8R』現在では、ジエット・ボイル等しか使わなくなり、こういった古いタイプの小型ガソリン・スト−ブ類を、棚から下ろして現場で実際に使うという、機会は殆ど無くなってしまった。